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コンサートなんかに行きまして・・・(仮設)
ウーハンさんのエレカシコンサートの感想です。
他のコーナー同様、「おだラジ」復活までこちらで大切にお預りします。



最終更新日 05/07/20


2005年
2005年7月9日 日比谷野外大音楽堂
2005年1月21日 下北沢 CLUB QUE



2005年7月9日 日比谷野外大音楽堂

今年もC。あいにくの雨。合羽を着て会場へ。リハは聴かない俺ルールに基いて開演30分前に。

1.生命賛歌
2.デーデ
3.浮き草
4.風に吹かれて
5.悲しみの果て
6.今宵の月のように
7.すまねえ魂
8.お前の夢を見た(ふられた男)
9.孤独な旅人
10.珍奇男
11.真夏の星空は少しブルー
12.道
13.人生の午後にー♪(新曲)
14.お前と突っ走る
15.かけだす男
16.OH YEAH!(ココロに花を)
17. うれしけりゃとんでゆけよ
18. 四月の風

アンコール1
19.昔の侍
20. 極楽大将生活賛歌
21.涙
22. 凡人―散歩き―
23. 明日に向かって走れ!

アンコール2
24.月の夜
25.ガストロンジャー
26.武蔵野
27.ファイティングマン

1.「生命賛歌」
先ずメンバーから登場。石君はツアー同様黄色のブラジルTシャツと大門サングラス。成ちゃんはワインレッドのシャツ。トミは鮮やかなブルーのTシャツ。石君のソロイントロ。だるそうに宮本登場。会場が沸く。トミに何か耳打し。成ちゃんの開いた足の中をくぐり。歌い始める。先ず演奏。ツアーで更に安定を増した。リハは殆どしてないと聞いた。宮本も開場直前に来たという話だから。今日に関してはぶっつけ本番に近い状態だろう。ツアーの千秋楽が1週間前。その間のリハは密に行われた筈だろうなあ。最後。「生命賛歌よー!!!!!!」の一吼。途切れることなく出るその声。それで声の調子が良いことを知る。最後トミに速く!と指示を出し。トミもすばやく対応。スゲー。

2.「デーデ」
「お前ら貧乏人に捧げるバラードだ!」時折お尻をペンペン。「友達は裏切る!お金は裏切らない!」このフレーズも好きなのか何度も言うなあ。そのまま「星の砂」に行くかと思いきや「やめた!」で一瞬にして終了。はああ?

3.「浮き草」
それですぐ「浮き草」のイントロが出来るメンバーがスゲー!!!!!!!と思った。神戸で聴いたときよりもなんだか冷静でいられたというか。それは雨のせいなのかもしれないけども。今回の野音。ものすごい音が良かったよね。中心からかなりずれた位置に立っていたけど。成ちゃん寄りだった。バランスがものすごく良かった。

4.「風に吹かれて」
なんて伸びのある声なんだろうなあ。間奏。石君のギターソロ。例のよく分からんスタイルで弾かせる。前に出てきた。石君。何を目指しているのかはよく分からない。が。今回辺りからギターソロは殆ど石君に弾かせることになっている。この曲のギターソロは宮本が好く弾いていた。あのスタイルの「風に吹かれて」も好きだ。ギターを石君に任せたことによって宮本は歌に集中でき。いいライブになっていることは確かだ。石君がバンマスやっているのだろうか。3人で合わせている時。トミに任せてもいいような気がする。

「いっぱいやりたいけど…雨降ってるけど。やってもいいですか?って甘えなんです。これ。」
先に言う。それ先に言う。ここだっけな「雨に打たれてもーウウ」笑いが入ると「馬鹿笑いしてんじゃねえ!…全部聴こえてんだよ!先生には!!」

5.「悲しみの果て」
「悲しいことがなくても素晴らしい日々を送っていこうぜ!エブリバディ!!」
自分の初期衝動なので。文句なし。自分の中でここがひとつのピークだったかなあ。「声の調子のいい時の“悲しみの果て”を野音で聴ける」のは稀だ。ここは俺だけのもの。

6.今宵の月のように
「男っていうのは勝たなきゃダメなんですかね??」いつかのリキッドで観た攻撃的な「明日に向かって走れ!」に近いものがあった。こんな攻撃的な「今宵の月のように」は聴いたことがない。「チキショー!!」と叫ぶ。勝ちに拘る宮本。宮本の弾き語りから。バンド形式になっていくスタイル。いつの日か輝くだろう今宵の月のように。あ。雨降ってるけど。

7.すまねえ魂
歌詞はコロコロ変わっていたが。ココロの情景はツアー以上。一等だった。これまでで1番綺麗に映し出されていた気がする。ツアー中に探していた「何か」をやはり野音でもさえも見つけられなかった。当たり前だが。「女でもねえ金でもねえ!!!でもなんか探してるんだ!!!」みたいなこと。この曲はまだやっぱり未完成なのか。こう。「見つけられない俺」みたいな図が。でも。ツアーで土台が出来て野音でその上になにかもっと。具体的な歌詞で表現されたものがファンの前に披露されているようだった。「何かを見つけられないこんな俺。カッコイー」って「イジメ。カッコ悪い」前園。みたいな(笑)。

8.お前の夢を見た(ふられた男)
チョンガー!!!!!!!!!!!!!!!@どおくまん風
イントロを聴いて。10cmほど上半身が後ろに仰け反った。ジュリーのマネやる時にあごをぐっとひいてしまうような。マジやるんすか。もっとギターの音を上げてくれ!!あそこに凄い歌を歌う人がいる。と思った。すごいひとがいる。と思った。演奏もそれに負けない。引くな。行け。これが。あの曲なんだ。と。「ア゛ー!!」とか「イエー!!」とか「ン゛ッ」っていうだけで。ものすごい存在感のある人っていうのはあまりいない。すごいなあ。こんな短い曲だったか。こんな歌詞だったか。宮本が女にふられた時に作った曲。ふられただけでこんな曲普通作るだろうか。

9.孤独な旅人
ギター持って。宮本の弾き語りから。これも中盤まで殆ど自分だけで。石君は弾いていたかな?いつ「入れ!」と言われても大丈夫なように宮本を見詰める。

この辺だったかなあ…「顔が見えると思うと恥ずかしい?でも俺も恥ずかしいんだから。」とか
「思いつきでやってます。いっぱいやろうと思って予習はしてきたんだ!」とか「ツアー中に博物館とか行った」とか。「弘前の美術館と九州の美術館じゃ若干歴史違うんですよ!東京国立博物館に行ったら国宝の土偶があります!!土偶!!土偶!!」と土偶を薦めていた。どぐう…。

10.珍奇男
大阪の照明がピカイチだったので。野音ほど大きいと青と赤の照明は少し弱い(遠すぎて重なってるように観えなかった)感じがした。日が落ちて。もっと間近で観たら違ったかな。多分この辺は寄り目になってるんだろうなあ…と見えなかったけど。演奏良かった。ギターの切り替えもものすごいスムーズだったので。そこばかり観てしまった。違和感なかった。「重ねてきたー!」のところ。宮本顔が横になるほど絶叫するところが好きだ。「働けどオットット!苦労してオットットッ!」っていう歌い方も好きだ。後半の演奏に昇華していく感じも。宮本のギターが狂い荒れるほどに。下手な方が好きだ。

11.真夏の星空は少しブルー
「珍奇男」やった後にこれを歌えるものだろうか。大阪みたく微妙にずれていく気持ち悪い演奏にまたなるんじゃないだろうか。と思っていた。しかし1コーラスを歌い終え。メンバーが演奏に加わり。歌詞の景色が流れ初めた感じがして。それを見逃さないように。観ていた。良かった。

12.道
「真夏の星空は少しブルー」をやった後にこれを歌えるものだろうか(笑)。ジェットコースターみたいな選曲。大阪の遥か上を行くものになっていた。演奏完璧で。こっちに気をとられず。全体を楽しめた。歌詞も最高。「俺たちゃよーなんで生きてんだよ!」水被ったかな。マイク持ってバケツ持って真ん中で被ろうとして半分くらいこぼれちゃって。それでも被った後にε=(>ε<) プッー!みたいになっていたのが笑えた。そのギャップっていうか。それがムチャクチャカッチブーで。「ア゛ー!」ってここでも何度も歌うんだけど。そんだけでゲー!!!カッチブー!!!!と思えてしまう。

「水を…お湯じゃないよ!前被ったらお湯だったことがあって…」みたいなことを。スタッフの「気遣い」だが。水を被る行為がファンへの「気遣い」なのだから。宮本としては不本意なんだろう。被った後に「見えますかー?立ってる人。野音の後ろで立って観てるとなかなか見えないんだよ。俺見たことあるんだ。RCとかで。」みたいなことを。立ち見の人への配慮。

13.人生の午後にー♪(新曲)
宮本がギターを弾いていたと思う。「人生の午後にー♪」歌っている時もあれば「人生のコロニー♪」と歌っているように聴こえることもあり。どんな歌詞になっていくのか楽しみだ。コロニーでも午後にーでもなんだか納得してしまいそうな自分がいる。「さっき入れたお茶がもう冷めちゃった…入れ直さなきゃ…」みたいな歌詞。夕暮れ。茜射す。この曲だとものすごいメロウな宮本爆裂。新たな局面で頼もしい。曲はベースがいい。渋い。石君ギター単一。途中で即興曲が入ったので。そのまま次の曲に変わっていくなんてエレカシではまず有り得ないなーと思っていたら。またすぐ戻って。「…人生のコロニー!!!!!!」って終わった。あの即興を別にやってくれたらよかったのに。というかそのアレンジ入れたこの曲をCDにして欲しい。

14.お前と突っ走る
好きな曲。これも石君レッツゴー。宮本はギターを置いてたかな。左右に走り回って歌っていたような気もする。トミのドラムカッチブー。遠くの海へのところで遠くを見るような仕草をする時がある。アレ今回やっていただろうか。

15.かけだす男
うわ。やるんだ。久し振りに聴いた気がした。ポニキャニ爆裂。いいよいいよー大好きだー!!!宮本がギター弾いてたと思うが。この演奏全部好きなんだよな。ベースもドラムもギターも。いつかの。多分「愛と夢」の頃のブドーカン。あの時のイントロ前の演奏をもう一度観たい!!とこの時願った。その代わり。そういうものがなくてもシンプルでもそれに勝る何か。があった。

16.OH YEAH!(ココロに花を)
眼を疑った。マジで???途中で「止めた!!続きは家に帰ってCD聴きなさい」と言われるんじゃないかとドキドキした。あの金沢。頼むから。コレをやり切ってくれ!!!!と。「Yes 終わらないぜ 時間はまだまだある Yes 戦うため 生きていこう」という。「Yes」に自分の命掛けました。この曲の歌詞に何度救われたか。何度勇気付けられたか。この日宮本が拳を振り上げ「Yes!!」って言ったあの横顔。あの眼。それで今までの自分が救われた。あんたがそこにいるから。俺は生きてんだよ。後半の演奏がメタメタだったけど。あのアルペジオは石君が弾いていたのかとか。思ったし。それ以上にこっちのモチベーションというか。思い入れが強い曲なので。全然問題なし。最後までやりきってくれてありがとう。やっと完結した。

17.うれしけりゃとんでゆけよ
うわ。ポニキャニまだやるんだ。全然構わない。寧ろ大歓迎。やってくれやってくれ。トミのドラムがカッコイイよなあ。お前と突っ走るから殆ど記憶飛んでる。強かに強く俗っぽく生きていこうぜ!死ぬまで生きていこうぜ!!みたいなことを言っていた。スゲー言ってることムチャクチャだけど。説得力ある。コレ全然知らないラッパーにチェケラでラップで言われたら絶対許さないけど。

「ホラ…聴こえるよ新しい日々の鼓動が!!」って言った後に石君の元へ行き。耳打ち。
「ホラ…聴こえるよ!!」石君。スレイブ化。

18.四月の風
東京で聴く「四月の風」やっぱりこの曲(・∀・)イイ!!雨の中だけど。絶対皆超笑顔だったと思う。明日もがんばろう。「明日もがんばろう…」だよなあとココロの中で繰り返した。最後水溜りにスライディングして立ち上がった時滑ってコケそうになった。が。立ち直って。自分で〆て去って行った。数年前に同じようにジャンプして〆ていた時は漢字の「工」っていうか。カタカナの「エ」みたいに足が開いていたんだけど。今回は「大」っぽくなっていた。ジャンプの高さが低いように見えた。ズボンのせいだろうか。歳のせいだろうか。

アンコール1
「お言葉に甘えて出てきちゃいました。ライブハウスよりも空気が良くて長く出来ます…俺が。」みたいな俺様発言。

19.昔の侍
キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━ !!!!!
「大阪で完結してなかったのか。」と思ったのは俺だけじゃなかったはず。つか。野音で完結させるために神戸を封印したのか。ズボンを確認(上げて)して歌った(気がする)。自分の前にあるスピーカーを動かし。歌うスタイルを探している。でも踏ん張って歌うことはせず。マイクスタンドに固定するわけでもなく。ハンドマイクでスピーカーに足を掛けて歌うあの「ツアー後半スタイル」だった。それ以外はノソノソ動き回る徘徊型だった。アレじゃ安定しないじゃないか。埼玉では途中までスタンドマイクにして後半踏ん張って歌った。踏ん張っちゃったのが良くなかったのだけど。あの歌い方が1番声が出ていたように思う。埼玉の「昔の侍」を観た後ではアレを越えるにはあの「埼玉スタイル」じゃないとダメなんじゃないかとさえ思ってきた。いくら丁寧に歌っていても。どっかココロが数ミリ単位で抜けているのだ。埼玉のアレは全くの別物だったから。息を呑むという具合だったので。今回野音で観ていても綺麗なんだけど。地の底から持ってくるあの声は残念ながら聴くことができなかった。いつか再び「埼玉スタイル」で「昔の侍」を聴きたい。

20.極楽大将生活賛歌
どこだか忘れたが。ギターが短いよーみたいになっていて石君に直してもらってるのが夫婦みたいだった。もっと前に出てやりなさいよ!とメンバーに。

いきなりコレ来たときは燃えたなあ。いやー宮本行ってくれ!!!と。「進めー!!!!!!!!!」っていうところが良かったなあ…しみじみしてしまった。「兄ちゃんも姉ちゃんも」ってちゃんと客席に向かって指差していた。「極楽浄土っていえば京都の西本願寺はデカいなあ…。」とか。

21.涙
短い曲。なんか泣けた。

22.凡人―散歩き―
「涙」歌った後にこれを歌えるものだろうか。いやーアッサリ出来るものだなあ。できねえYO!普通。「うらやまーしきはー!」って日比谷の空に響き渡る光景を想像してみてくれ。全身鳥肌。この景色。素晴らしかった。のは。途中まで。かなり演奏は危ういって言うよりもおもいっくそ間違えまくる宮本によく合わせられるなあ…と思ったのが成ちゃんとトミだ。宮本が間違えてるんだが。特に成ちゃんの音は「え?ミヤジワッツハップン?」みたいなベースの動きで宮本に合わせていく感じが楽しくて仕方なかった。やり終えて「難しいなコレ。」みたいなことを。できねえYO!ってことか。

23.明日に向かって走れ!
間奏のギターソロも石君。いつもなら宮本がやるが。今回も石君で。声が辛そうになるが次の瞬間パーンと声が前に出る。ここが素人と違う玄人なところだ。天性の天声。演奏を纏めずステージ袖に去る。3人が〆て終了。

アンコール2
24.月の夜
いきなりコレ歌うんだもんなあ。月光の蒼白い風景が広がる。雨なのに。
「ありがとうございます。」ときちんと言ったと思う。頻繁にギターとベースを変える成ちゃんと石君に対して「それギター自慢なの?」とか「俺もギター注文したんだけど。8ヶ月前くらいに注文したのにまだこない」みたいなことを。

25.ガストロンジャー
ガストロンジャーが鳴り響いてもあんまり驚かなくなったかな。この曲の強さという意味で。コレを作った時。宮本は70点と言った(確か)ガストロンジャーをやるライブとやらないライブでの差はそんなにないんじゃないかと。やっぱコレをやると否応にも両手を振り上げてしまうのだけど。最近この歌詞を追うことは無意味かな。自分にとって神戸で色が変わってしまったので。その。「このままで行けー!」だけで充分かもしれない。

26.武蔵野
また水を被る。「(みんなが雨の中見てくれて)心苦しいんだ」と。被った後またε=(>ε<) プッー!みたいになっていた。そして「武蔵野」のトミのイントロ…「東京…俺の東京…」と歌い始めた。歌い始めて。すぐだった。え???おかしい。声が…遅れて…聴こえて…くるよ…のいっこく堂じゃないが。あ。宮本の…声が…震えて…聴こえるよ。宮本が声を震わせていた。泣いてるなとすぐ判った。「東京はかつて木々と川の地平線…恋する人には輝くビルも…」の部分なんかまともに歌えてなかった。宮本が声を震わせ泣きながら歌ったのを観たのはいつかのクアトロ。「寒き夜」を歌っている時だった。「俺の東京」と言って。なんだかそんな自分に思わずぐっと感情が込み上げてしまったのだろうか。「自分大好きオーラ」が。おかしいということじゃなく。そんな宮本は最高にカッチブーで。しかし宮本がそんな中。メンバーの演奏は優しく宮本を押し出して。宮本がぐっと「むぅう!さしののー」と堪えるように歌ったのがものすごく印象的だった。そこからなんとか持ち直して歌い切ったのだ。その持ち直した後の歌い方は本当に最高だったし。とても良い「武蔵野」だった。歌い切った後。こそっと「みんな本当に今日はどうもありがとう」と言ったのも眼を引いた。本当に感謝してるでー。と思った。なんて素直さんなんだ。

27.ファイティングマン
コレで〆ることに意味があるのかなあ。やっぱり。すごいなあ。古い曲。でも強い曲。すばらしかったです。なんかもう。どうでもいいや。書くのどうでも良いや。「みんなどうもありがとう!」と言い。深々とお辞儀をして。〆て。去って行った。去る時。みんなぐったりして去って行った。成ちゃんはトミの肩に手を掛けて帰って行った。「やったな!オレタチッ」みたいだった。

追記1
考えられないような選曲に当時はアヤヤ…オヨヨ!と感涙しまくりだったのだが。今こうやってセットリストを眺めると「扉」や「風」の曲群が少ない。「風」の曲たちは大嫌いだが。大好きだ(オイオイ)。ライブで聴くと好きだ。風がやり残したことは結構多いような気がする。「風」が聴きたいということとは別にして。「ガストロンジャー」が原曲から変化してるように「平成理想主義」や「達者であれよ」などはライブ映えするんじゃないだろうか。つかこないだ出したばっかじゃん。もっともっと練りに練って欲しい。ライブで叩き上げて行って欲しい。という思いがある。原点回帰なんてあるはずがないのだから。

「目がいい…怒りがあって、切れがあって、憂いもあって、穏やかさがあって、渇望していて、不敵でいながら、達観があって、苛立ちも垣間見せつつ、やけに優しいようで、ただ、諦めはない… そういった”男”であることの”男”をやって生きていく上での様々な感情が滲み出てきてしまっている、そんな目なのだ…。」(タワーレコードのフリーペーパー中の内本順一氏のコメントより)

というのは「戦う男」のシングルが出た頃に載っていたコメントだが。それは今も変わらない。諦めがない。どうして悲しみを。絶望を抱え込むんだろう。「認めたくはなかった。」でも認めてるんだろうなあ。「全てだなんて思いたくはなかった」 でも全てなのかもと思ってんだなあ。でもそれで終わりじゃないところが宮本なはずだ!!!!!と思っているのだが。そんな自分の限界を見詰めつつ。でもやはり「何か」に立ち向かい。愛や夢を歌って欲しい。「行こう!」「出掛けよう」「新しい旅へ」「新しい明日へ」「死ぬまで走るんだ」「死ぬまで生きようぜ!」と。

「風」が手元に届いた頃のあの頃の感情に比べたら。まだ今の方がワクワクしてる。何が出てくるのか分からない。それに何が出てきても多分真っ向から受け止めてしまうと思う。諦めちゃったっていう曲を作っても。石君ブラジル音頭を作っても。我が人生に東京と涙と女と車と浮世絵と?外とコルビジェあり!なんて歌を作っても。多分今のままじゃ「これぞ宮本ぞ」とグッと拳を握ってしまうんじゃないかと思う。なぜなら古い曲をこんなにランダムにやりこなせてしまう。それくらいエレファントカシマシというバンドの演奏力と。宮本の表現力と存在感があまりにも強靭だからだ。古い曲が色褪せない。古い曲が色褪せないって凄いことですよ。コレ本当凄いことなんじゃなかろうか。曲。歌詞。歌い方。演奏。シチュエーションと。宮本。そういうものが全部揃っているからこそその強さがあるんじゃないかと思う。そういう古い曲と今の宮本のココロの旅の曲(新曲)が混在している。最も新しい曲と最も古い曲が。1つの舞台に乗っていたのだ。来年の野音。全然想像できない。これからのエレカシの行方を誰も知らない。(05/7/15)


2005年1月21日 下北沢 CLUB QUE

FARMSTAY presents[Psycho Tension Hi Sense Vol.4 New Year Special]

1.化ケモノ青年
2.凡人―散歩き―
3.奴隷天国
4.悲しみの果て
5.新曲1
6.新曲2
7.友達がいるのさ
8.花男

噂に乗っかり。自分はスタートにも遅れてQueに行った。30分ほど遅れて行ったのだが。1コめのバンドoceanがもう終りかけていた。客の入りは「…はにゃー」@はに丸。だった。後ろの壁に寄り掛かり。ビヤーを。2コめのバンド。サーキュレーターズ。ボーカルの人がチバに似ていた。歌い方が。曲の感じも。フト似ていた。この辺で岩のようにデカイ巨人みたいな。マンモス石井が前に立ちはだかり。全く観えなくなったので。BAZRAで少し前へ。と言っても空いてるスペースにスイスイスー♪と移動した感じ。そんくらい人いなくて。見渡してもエレカシ目当てで来てる人ってほとんど居なかったと思う。

BAZRAのボーカルの人が盛り上がってないって思ったらしく。何度も煽っていた。それまで「絶対出ない」でライブにいた俺。どんなシークレットゲストなのか?を確認したいだけだった。値段も2500イエンだったし。意外と成ちゃんだけ出て。で。「サイコ―サイコ―」ってドリフ並みのテンション低いコーラス1曲だけやって帰るとか?なんてアホなことを言っていた。BAZRAが終ったら。「やっぱホントみたいだ」って話が聞こえ「え?マジで?」って感じですっと前に行った。つーか。ホントにスッカスカだったので(笑)。123。3歩くらい前に出たって感じで。で。全然いつものライブ仕様じゃなかったのだけど。こんな格好で。こんな前で。Queで。エレカシで。ありえねー。とか思いながら。前に行った。真ん中も余裕で空いていた。ライブ中も移動できるくらい。でも多くを望んじゃいかんよ。つーか。まだエレカシって決まったわけじゃナシ。っていう具合で。ココロで一応遠慮して。成ちゃんの方に立った。そんだけでも充分見え過ぎなところで。

セットチェンジの間。観てたんだけど。いつものローディは1人のみ。1人で全ての主要なセッティングとチェックをしていた。このローディのTシャツが「ELEPHANT」って書いてあったので会場も確信に変わった雰囲気があった。ドラムセットがワインレッドだったんだ。で。トミなら白とか。シルバーですよね。この日観たのは新しい。ピカピカな感じ。そして成ちゃんのベース。これも木目の感じもあり。全体は白でピカピカなんだ。いつものより軽めというか。随分シェイプされたベースに見えた。ずーっとずーっとホントかなあ…と疑っていた。でも。ベースのアンプの上にローディが。月の形のタンバリンを置き掛けてそれを隠した。それから。ベースの足元の機材に「高緑」ってガムテープに殴り書きされていた(笑)。そして。男椅子がやってきた。ここら辺でやっと。あーやっぱ本当にエレカシが出るんだーって思った。自分が確信したのは「高緑」だったんだけど(笑)。

CSが消え。数10秒。この時間がイチバン緊張する。特に今日はいきなりこのテンションに持っていかなくてはいけなかった。マジなのか…マジなのか…。そして。
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

石君。成ちゃん。トミ。疎らな拍手と声援。前に押される事など皆無。誰ともぶつからない。石君がギターを掛け。イントロを。そして。出てきた。宮本が。

1.化ケモノ青年
目の前に宮本が歌ってるの観て。未だにこれが現実なのか。いやきっとどこかのビデオを観てるんじゃないか?夢でも観てるんじゃないか?とぼーっと観ていた。少し伸びた前髪の奥にあるものすごく美しい眼を盗み見た。綺麗にプレスされた白シャツに黒い皮パン。コレ本当にエレカシか?宮本が石君の方に行ってる間に俺。頬をつねってみる。痛い。痛い…気もする。ああ。本当だ。なんてボヘーっと思ってたら宮本が目の前に立ってて「ヘイ!」って指された。ぐっと自分を観てた。一瞬で刺された。浮ついているのを観抜かれたと思った。最後はなんだか危うげに終了。

2.凡人―散歩き―
ギターを掛けた宮本。何やるんだろうって思ったら「ジャララ!ジャララ!」ってアレのリフでした。コレを聴いたのは去年のリキッドで。俺のテンションの低さったらなかったのだけど。今回の凡人の演奏を聴き。スゲー貴重なライブを体感してるんだとまた思った。けどなんか。なんというか。「そんだけ」だった。どうしよう…って。認めたくないんだけど。うーん。うーん。「脳みそが瞬間沸騰してしまう」ようなライブのノリって。もう俺の中でエレカシにはないのかなー。と。こん時思ってしまった。寂しいことだと思い。そんなはずは無い。と何度も今もまだライブで確認しているんだけど。まだうわのソラ状態だったし。以前が異常だったのかな。もっと前はエレカシ(というか宮本)に前のめりだったと思うんだ。もっとこう。自分でも言ってることわかんないんだけど。前のめり具合がちょっと変化してるのかな。だって。ガセライブに挑んでる自体。前のめりじゃん(笑)。でも。ライブが始まると。ミョーに全体の演奏とか。宮本オンリーじゃなくなってきてしまってるんだ。全体を観てしまうというか。コレって俺の今のスタイルなんだろうか。宮本信者なのだけど。「うらやまーしきは!」ってトコとかさ。要所要所ではちゃんと宮本凝視してるんだけど。あとはトミとか石君とか成ちゃんとか。替わりばんこに観てるんだよ。4人の演奏を観てるというか…。特に今回なんてシークレットで客もいないし。観ようと思えば宮本の爪の先やら鼻毛の位置まで確認できたものなのに。勿体無い(意味が違うぞ)。なぜソレをしないんだろう最近。でも。やっぱ宮本観てるような気もしている。でもやっぱ胸がぐわーっと掻き毟られるほどドキドキしてしまうというか。じゃなかった。高揚感は無いけど。でも。体感してる「この感じ」はもっと別の表現方法があると思う。この感情はもう少し探っていきたい。宮本は途中でギターを外してハンドマイクだった。コレがメチャクチャ良かった。後半のギターの部分。宮本が石君に指示して弾かせていた。「この俺はーいつもー我が余命幾日なりやと…」からは。うーん。やっぱりすごかったなあ(笑)。「たててぐでー!!」だし。

石君の頭をマイクで思いっきり叩く。すごい音だった。石君。5ミリほど目が飛び出たんじゃないだろうか。

3.奴隷天国
そんな気持ちの具合の中。始まった「奴隷天国」ギラギラと。ギトギトと。苛つくようなことは全く無かった。なんと言うか。「この場所ではない」と思った。「奴隷天国の世界」は今の宮本には息苦しそうに見えた。過去のものに見えた。テンションが低い。いつものようにこっちを挑発するようなことは全然無い。正直。「うあー!!」と思いっきりエレオタを前面に出してしまったらどんなに楽だろう。と思った。でも。できなかった。逆にものすごく冷静に観れたライブだったなあと思う。「何笑ってんだよ…何頷いてんだよ…オメエだよ…そこの…」って。スピーカーに乗っかって客を睨みつけ刺し殺す。あの横顔。うーん。やっぱすごかったなあ(笑)。なんだか。やっぱもう…記憶が無いんだよなあ。いつものエレファンで溢れかえるむんむんのステージではなかったからか。冷え冷えする感じのフロア。そしてフロアより少しだけ高いステージ上では宮本が。エレカシが。じわり。とグサリとココロを射た。熱いギグ。

エレキギターを持つ。

4.悲しみの果て
少し。ハミング…宮本のカウント。ビックリするくらい(笑)の息の合った演奏。4人の呼吸が。手の届きそうな。すぐそこで1つになっているのだ。4人の呼吸が見えるよう。「花を飾ってくれよ…二人の部屋に…♪」この歌の強さ。自分の中で。この歌の好きさ加減ったらない。全部が1等星で初期衝動。目がウルっ…となる。

ギターを置き。傍らに置いてあった大学ノートを手に持った宮本。ノートには文字が溢れ返っていた。愛用の万年筆だろうか。紺色のペンが広げ真ん中で折り曲げたノートの真ん中に刺さっている。「扉の向こう」でも登場した詩作ノートだ。宮本の詞の原点。宝石の前。原石だ。信じられない光景。一言もなしで。トミのカウント。これもカッコ良かった。

5.新曲1
「なーんとかりっそうー♪」がやたら聴こえた。「へそまがりー♪」だの「ろくでなしー♪」だの「あと布団に入って 眼を閉じれば漂うハニーハート♪」「ハニーハート」とか「アングリーハート」とかよく聞こえなかったが。途中「下北沢Queのみなさーん!!!」と絶叫。「ハ…はにィー???」とかちょっと思ったけど。なんだか。「すごい現場に立ち合ってしまってる感」が上回ってしまった。歌詞を見ながら歌う宮本。時々ノートを胸にギューっと押し付けて歌うあの横顔。うわー。すげー。バリカッチブー。ライブで試してるんだ。コックでいうところの厨房で秘伝のソースを作ってるところを見てるような(コックで言うな)。歌い終わったら「失礼…今朝作ったんだ」って。!!!!!!!!!!本当にエレカシの原曲の原曲が生まれる瞬間に立ち合えたのだった。「もうちょっとみんなに…(ちゃんとした歌詞でということか)歌えたら良かったんだけど…」いや。全然ッすよ。モウマンタイっすよ。ってココロで絶叫。「俺の道」が組み立てられていく工程をバトルオンフライデーとバトルイン神戸とで観たけども。「レストォールレストォール」からちゃんとした歌詞まで。の間の工程がこんな風に体験できるとは。

6.新曲2
こっちは宮本のギターが五月蝿くてあんまり歌詞が聞こえなくて。渋かったなあ。でも。新曲1よりは歌詞がしっかり付いていたみたいなんだ。「騒がしいぜ騒がしいぜ今日もー♪」とか「せめてオレにーオレにー♪」とか言ってたかなあ。石君のギターソロがなかなか。単一で1本調子でアレンジもなく渋くて良かった。またアレンジが変われば印象も替わるだろうなあという。具合。出でよ光太郎パワー。もう次のステップっていう印象。「扉」が色褪せて見える。更に後退っていうか。こう…死に向かってるというか。インパクトはなかったかな。驚愕し度肝を抜いた「生命賛歌」や「ガストロンジャー」や「歴史」のような。「え?こうくる?!」みたいな。そういうのない。2曲とも新しかったけど。貴重なのに。そういう新曲作ってるんだってことが分かってすごく嬉しかったな。何書いてるんだろう。

「東京の下北沢のって東京だからっていうかやっぱ文化がねえ…」って言いながら石君にやれ!の合図。オイオイ。トミがすかさずカウント。

7.友達がいるのさ
う――――――――――――――――――――ん!この曲を演ってる4人の感じが「だいすきっ」って。DAISUKIに出てた頃の仲間由紀恵並みに。大大大大大大好きだ。実に嬉しそうに演ってる。この曲の歌詞と。この4人の感じと。が。相乗効果で。ものすごく好きな光景だ。超笑顔になってしまう。石君のサルっぽい恍惚なギター。その姿に超笑顔なオレ。いいぞいいぞTシャツを重ね着してるだけあるぜ!石君!!成ちゃんも黒いスェード靴。おろしたてですな!そして。その新しいベース。ものすごく良いッス!!いつものベースよりもひとまわり小さく見えた。新しい楽器の響き具合を何度も宮本がチェックしにくる。特に成ちゃんのベースは気になったようで。アンプに耳を傾ける宮本を何度か観た。トミの激シブなドラム。新しいピカピカドラムセット。「友達がいるのさ」のトミのこだいこ。カドにスティックをカツカツさせるのも初めて観た(なんていう技巧でしたか。聞いたけど忘れちった)。そしてすんごーいカッチブーなトミ。一緒に歌っている。髪も少し伸びて。体を締めたかな。チャコールグレーのTシャツにジーンズだった。無駄な肉を殺ぎ落としてきたようで。まるでボクサーみたいだ。ヒー!!カッコイイ!!なのだけど。ライブが始まってからずっと。右のジーンズのポッケから内側の白い布が「やあ!僕。トミの内側の布っす!!」みたく。ぴょこ!!!って感じで出てて。ものすごーくカッチブーなのに。ものすごーく面白くて。すいません。「トミ…やっぱカッチブーだぜ…けど。そのポッケ。イカしてんだよー!!!!!!!!」って。曲間に「トミ!ポッケ!」ってトミにだけ聞こえるようにこっそり教えてやろうかと何度も思った。宮本は「またでっかいことやろうぜエブリバディ!!」って言ってて。ぐっと盛り上げる。

8.花男
トミのカウント。宮本はこの演奏をトミに託してる。最初のトミカウントが激烈に重要な「花男」。間奏後の腕を左右振り上げるところはエレカシファンとバレても仕方ない。という具合で振り上げてしまった。多分これで終りだろうし。もう何でもいいやー!って具合だった。この曲を初めてライブで聴けた時の衝撃ったらなかった。信じられなかった。ファーストの曲を変わらず歌う宮本がそこにいて。奮えたのだった。「奴隷天国」ではあの通りのテンションの低さだったのに。この曲の強さは。「花男」を生み出した宮本テンションさえも。変えてしまうんじゃないだろうか。なんて思った。最後ちゃんと宮本が〆て。4人での演奏が終了。

「また会おう!!!」と言って去った宮本。その後に3人が続く。
「下北沢電車で久し振りに来たらテッシュ配ってる人いて…」みたいなことをどっかで言っていた。

終った後も暫く本当に今観てたよな…って言う具合。興奮ってなかったなあ。なんつーか。ヒャッホウ!って具合でも無く。ぐあー!!っと盛り上がるいつものあの感情が最近無いんだ。実際。でもやっぱり唯一無二な宮本であり。エレカシであるし。シークレット体験できたし。バリカッチブーだったし。演奏もおっと!という部分はあれど。ガッツリとバンドの状態を上手く保っている様子が手に取るように分かった。この状態を維持しつつ更に進化系のエレカシを観たい。見せてくれるはずだろう。そして。エレカシの状態が良いのに。エレカシライブ(や曲)に対する俺の感情はまた少し変化しつつある。仙台ではあのテンションの高さだったのにさ。感情なんてとても困難なものさ。今年。年が明けた。あけましておめでとう。(05/1/29)(05/2/17改訂)