(05/6/20回答)
――今日は一問一答形式で、エレカシファンになったきっかけを根掘り葉掘り探っていこうという企画です。どうぞよろしくおねがいします。では、最初の質問はお約束ということで、お名前を教えて下さい。もちろんハンドルネームで結構です。
「どうもこんにちわ。えと、MITUです。よろしくお願いします」
――最近は、やれセクハラだ個人情報保護だとうるさいので、住所、年齢、職業、性別等はあえてお伺いしません。と一応、網を張ってみます(笑)
「えーと。そうですね。じゃ短く。青森県に住んでます。あんまり言いたくないんですが(笑)75年生まれです。年齢ほど精神は成長してないところが恥ずかしいんですが…」
――さっそくエレカシとの関わりを探っていこうと思うんですが、そもそもエレファントカシマシっていうバンドを初めて知ったのは、いつ、どういう形でだったんですか?
「96年の6月頃、深夜のテレビに宮本さんがひとりでゲストで出ているのを見て、です。当時は、なんとなく聞いたことのある名前だ、くらいにしか思っていませんでした」
――当時の印象って覚えてます?
「なぜかビジュアル系の人だと思い込んで。あー、たぶんこういう人たちの曲は好きにならないだろうなあ、と。きっと自分の音楽に対しての認識力が、髪が長い=ビジュアル系、くらいしかなかったんだと思います(笑)」
――なるほど。で、その時は何かしました?
「なんかしたかなあ…。その番組では「孤独な旅人」のPVが映ったんですが、気にはなったはず。それでチェックしてみようと思ったので」
――それでは、初めてリアルタイムで買ったアルバムって何ですか?
「『ココロに花を』ですね。発売日当日にCD屋へ走った記憶があります。だからその頃には相当に気になる存在になっていたんだと思います」
――そのアルバムが出た頃がエレカシファンとしての始まりと思っていいんですかね?
「たぶん」
――そのアルバムが、アルバムとして初めて聴いたエレカシだったんですか?それともそれより前に何か昔のアルバムを聴きました?
「初めてです」
――その初めて体験したエレカシのアルバムはどうでした?通して聴いた時の感想、覚えてます?
「さわやかだなあ、と。とにかくメロディの良さと声が印象的でしたね。しかし、さわやかな中に「ドビッシャー男」とかわけのわからない曲があって。なんか、変な人たちだなあ、と。とにかくもっと他のアルバムも聴いてみようと。それで次に『東京の空』を買って。さかのぼって入手していきました」
――シングルの場合は買わない人もいると思うんで、エレカシファン歴の参考にはならないかもしれませんが、せっかくなのでお聞きします。初めてリアルタイムで買ったシングルって何ですか?
「「悲しみの果て」です。カップリングが「うれしけりゃとんでゆけよ」の方の」
――それでは、いよいよ核心に迫る質問なんですが、エレカシファンとして今に至るスタート地点ってどこだったんですか?エレカシのことが最初に気になりだしたきっかけを教えて下さい。
「たぶん、当時ひとり暮らしをしていた自分と、宮本さんの詩の世界がすごく重なったんだと思うんですよ」
――さっきの質問とセットなんですが、そのスタート地点を経て、自分の中でエレカシファンになった決定的な出来事というか「この瞬間にこのバンドにハマったんです!」みたいな分岐点ってありました?
「ええと、実はご本人達にというより、間接的に、というか。ファンになりたての頃、衝撃を受けたあるファンの方がいらしゃってですね。その方はエピック時代からのファンの方だったのですが、その方にも宮本さんと同じ、生きる事への真剣さ、というのを感じて。たぶん私は、宮本はじめ、エレカシメンバーにも、そのファンの方にも、ものすごく憧れたんです。こういうふうになりたいって。そこから始まった気がするんですよね」
――今までエレファントカシマシを聴いてきた中で、一番衝撃的だった曲って何ですか?
「「過ぎゆく日々」だと思います。たぶん『5』そのものが衝撃的だったんですが。全体的に空虚。でもきれいで。私はもともとそんなにロックを聴いていたわけではないので、怒り系の曲というか、そういうのには、かっこいいけど???って、なってたところもありまして。ああ、そうか。このひとの核ってこれだ。と、自分なりにですが、納得したようなところがあって。そこから霧が晴れたようにハマっていった気がします」
――初めて行ったエレカシライブはいつでした?生で体験したエレファントカシマシはどうでしたか?
「96年の夏です。ぴあプレゼンツのイベントでサニーディサービスと対バンのやつでした。メンバー4人でかく見えました。かっこよかったです。前でガタイのいい男子がぴょんぴょん跳ねてて。いつ踏まれるだろうとひやひやしていました」
――エレカシ熱が下がった時期ってありますか?エレカシ熱が再び上昇したきっかけがなどあればそれも教えて下さい。
「『愛と夢』で下がって、一時エレカシから離れ、『俺の道』で再び上昇し舞い戻りました。エレカシに関しては中途半端に付き合いたくなかったんです。ま、アルバムはそれなりに買ってましたが(苦笑)でも、2003年のBATTLEシリーズ、あの映像を見て気になり、その後のシングル、そして『俺の道』がすごくよくて。それで4年振りくらいに再びライブに行き始め、今に至ります」
――なかなか難しい質問かもしれませんが、お約束なので。好きなアルバムをエピック時代からと、それ以降から1枚ずつ選んでもらえますか?
「そうですね。エピックなら『5』かな。やっぱ。それ以降はエレカシファンとして舞い戻った記念(笑)もあって『俺の道』だったんですが、最近は『扉』です。「地元の朝」がたまらない。年取ったからかなー」
――もっと難しい質問かもしれませんが、好きな曲をいくつか教えて下さい。これはどうぞ気が済むまで挙げて下さい(笑)
「うーん、難しいですね。思い付くまま。「花男」「サラリ サラ サラリ」「月の夜」「過ぎゆく日々」「道」「寒き夜」「東京の空」「暮れゆく夕べの空」「孤独な旅人」「武蔵野」「ハロー人生!!」「地元の朝」「夜と朝の間に...」など…。もっといっぱいあるんですよ。とりあえず浮かんだものを並べてみました。でも、宮本さんが自分の言葉で歌って。そしてあの4人の音であれば。それだけでいいのかもしれません」
――ところで、エレファントカシマシを好きになる以前にハマったバンドや歌手っていました?
「高野寛さんとかTMネットワークとか。まあ普通ですね。あ、ゴダイゴにもハマりました。タケカワさんと握手もしましたよ(笑)でも、エレカシと出会った96年位から、だいぶ聴くものが変わりましたね。エレカシだけではなく、ライブ自体に結構行くようになったし」
――なにぶん不慣れなもので、質問の仕方がまずくて掘り下げが浅かったり、つじつまがあわなかったりした部分もあったと思うんですが、何か補足することはありますか?
「や、面白かったです。ありがとうございました。私こそこれでよかったのか不安です(苦笑)いちいち解答が長くてすみません。エレカシには、ある意味、思い出と青春がつまってるんで、つい…」
――最後にひとこと。エレカシの歌詞でお気に入りのフレーズをひとつ。
「『襟を正してキザなセリフを吐け 笑う瞳に永遠の涙を堪えろ堪えろ 忘れかけてた夢が甦るはずさ ああ』ってのが。まあ、私の受け取り方なんですが、これは生きていくって宣言なのかな、と。そしてしっかりプライドがある。この曲自体も大好きで。かっこいいですね」(「暮れゆく夕べの空」)
――これからもお互いディープなファンを目指してがんばっていきましょう(笑)。今日はありがとうございました。
「はい!がんばりましょう!!本当にこんな解答ですみません。ありがとうございました!!!」
『5』の世界にエレカシの核を見つけて納得できたというMITUさん。とあるエレカシファンに憧れてエレカシにはまっていったという話は、すごくわかるような気がします。本当にエレカシファンには尊敬できる人が多いですよね。MITUさん、ありがとうございました!
※ MITUさんのサイト「箱庭天国」に饒舌バージョンもあります。そちらもぜひお読み下さい。