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さきこさんとエレカシとの出会いをたどる

(07/8/27回答)

――今日は一問一答形式で、エレカシファンになったきっかけを根掘り葉掘り探っていこうという企画です。どうぞよろしくおねがいします。では、最初の質問はお約束ということで、お名前を教えて下さい。もちろんハンドルネームで結構です。

「さきこです。よろしくお願いします」

――最近は、やれセクハラだ個人情報保護だとうるさいので、住所、年齢、職業、性別等はあえてお伺いしません。と一応、網を張ってみます(笑)

「東京の多摩地域に住んでます。出身は東京の下町というか、赤羽ではないのだけど程近い地域で生まれ育ちました。年齢はエレカシの方々よりも少し下の、主婦です」

――さっそくエレカシとの関わりを探っていこうと思うんですが、そもそもエレファントカシマシっていうバンドを初めて知ったのは、いつ、どういう形でだったんですか?

「デビュー間もない頃です。1988年の4月か5月頃だったかな。CDショップで「デーデ」が流れていたのです」

――当時の印象って覚えてます?

「まず、ヴォーカルの声のまっすぐなところが印象的でした。当時私はRCサクセションが好きだったのですが、「デーデ」を聴いて、『あ、この人清志郎より歌上手いかも。どんな人が歌っているんだろう?』と思いました」

――なるほど。で、その時は何かしました?

「ショップのレジのお兄さんに、アーティスト名と曲名を訊ねに行きました」

――それでは、初めてリアルタイムで買ったアルバムって何ですか?

「1stの『エレファントカシマシ』です。実はショップのお兄さんに訊ねたのは、私としてはアーティスト名と曲名が分かればよかったのですが、そのお兄さんが『きたきた!』みたいな嬉しそうな顔をして、『これ、これ』とアルバムを持ってきてくれちゃったんですね。それで、買わないわけには行かない雰囲気になり、買ったのがきっかけだったのですが」

――そのアルバムが出た頃がエレカシファンとしての始まりと思っていいんですかね?

「いえ、必ずしもそうではありませんでした。1stを聴いて、好きにならなかったわけではないし、時々は聴いていたんだけど、それをもってファンになるという感じではなかったんです」

――そのアルバムが、アルバムとして初めて聴いたエレカシだったんですか?それともそれより前に何か昔のアルバムを聴きました?

「初めてです」

――その初めて体験したエレカシのアルバムはどうでした?通して聴いた時の感想、覚えてます?

「う〜ん、音がちょっと荒いというか重いというか。声はいいんだけど、もったいないなぁと思いました」

――シングルの場合は買わない人もいると思うんで、エレカシファン歴の参考にはならないかもしれませんが、せっかくなのでお聞きします。初めてリアルタイムで買ったシングルって何ですか?

「「悲しみの果て」です。オレンジ色のほうの。その時、なぜか在庫(?)として「この世は最高!」のシングルも売っていたので、合わせて買いました」

――それでは、いよいよ核心に迫る質問なんですが、エレカシファンとして今に至るスタート地点ってどこだったんですか?エレカシのことが最初に気になりだしたきっかけを教えて下さい。

「1996年に「悲しみの果て」が出たときです。なにかの音楽番組でPVが流れていて、私の記憶にあったエレカシのイメージと全く変わっていたので、びっくりしました。この辺りは人によって評価の分かれるところかもしれませんが、私にとっては「悲しみの果て」のエレファントカシマシがとてもカッコよくなったと思われたんです」

――さっきの質問とセットなんですが、そのスタート地点を経て、自分の中でエレカシファンになった決定的な出来事というか「この瞬間にこのバンドにハマったんです!」みたいな分岐点ってありました?

「そうですねぇ。その「悲しみの果て」のPVを見た瞬間ですね。その場で慌てて録画して何度も見て、翌日にCDショップに走りました。見たPVは野音ヴァージョンではなく、その前のです。宮本さんが仏頂面して、鼻すする仕草をするやつです」

――今までエレファントカシマシを聴いてきた中で、一番衝撃的だった曲って何ですか?

「「生命賛歌」かな。好きなわけではないんだけど、衝撃といったらこの曲でしょうか。失笑もので言えば、「今だ!テイク・ア・チャンス」です。最初タイトルを目にした時に、爆風スランプの「青春りっしんべん」を思い出してしまいました」

――初めて行ったエレカシライブはいつでした?生で体験したエレファントカシマシはどうでしたか?

「1989年の九段会館です。ファンではなかったのに、知り合いに『エレカシのアルバム持ってるよ』と話したらその人がなぜか熱烈なファンで、何だかんだと誘われて見に行きました。当時はこわかったという感想しかありません…」

――エレカシ熱が下がった時期ってありますか?エレカシ熱が再び上昇したきっかけがなどあればそれも教えて下さい。

「『good morning』のころです。当時、都知事選に当選した方(現職でもありますが)に対して、宮本さんが敬うような発言をされていたことですね。私は、『真面目に東京のことを考えれば、あんな人物を支持するなんてありえない!!』と思っていたので、その時は音楽がどうというより、その気持ちのほうが勝ってしまいましたね。『なにそれ? センスないよ宮本さん』って!上昇したきっかけというのは特にないのですが、徐々に上昇して今に至っている感じです」

――なかなか難しい質問かもしれませんが、お約束なので。好きなアルバムをエピック時代からと、それ以降から1枚ずつ選んでもらえますか?

「エピック時代は、『東京の空』、それ以降は、『俺の道』」

――もっと難しい質問かもしれませんが、好きな曲をいくつか教えて下さい。これはどうぞ気が済むまで挙げて下さい(笑)

「「もしも願いが叶うなら」「どこへ?」「ハロー人生!!」「日曜日」「かけだす男」「平成理想主義」」

――ところで、エレファントカシマシを好きになる以前にハマったバンドや歌手っていました?

「RCサクセションです」

――なにぶん不慣れなもので、質問の仕方がまずくて掘り下げが浅かったり、つじつまがあわなかったりした部分もあったと思うんですが、何か補足することはありますか?

「そうですね、エレカシを好きになってからも新たに好きになったアーティストがいるか、という補足をさせていただきたいと思います。私は、エレカシのファンになった後に、ソウルフラワーユニオンのファンにもなったんですが、そのきっかけは、前出した都知事さん、のことを批判する歌を、ソウルフラワーユニオンが歌ったことがきっかけでした。ソウルフラワーの歌を聴くと、私のいろいろな物の見方や考え方はソウルフラワーの歌うことに近い気がします。それならソウルフラワーのファンだけすればいいじゃない、何もわざわざ「?」の部分がありながらエレカシを聴く必要なんてないんじゃないか、ということを自分でも思ったことがあるし、人にも言われたこともありました。でも、そうでもないなと思うんです。エレカシにはエレカシにしかない良さがあって、良いところを好きでい続けられる限り、私もエレカシのファンでいることができるんだと思っています。そう思えるようになったのは、私の場合はソウルフラワーの歌を聴いて、自分の心の中に新しい風を流せたからだと思います」

――最後にひとこと。エレカシの歌詞でお気に入りのフレーズをひとつ。

「ああ今日は日曜日か ああ何をしようかな」(「日曜日(調子はどうだ)」)

――これからもお互いディープなファンを目指してがんばっていきましょう(笑)。今日はありがとうございました。

「こちらこそありがとうございました。ディープというかゆるゆるなファンですが、これからも細く長くともエレカシを聴き続けていきたいなと思います」


デビュー当時の運命の出会いから始まり、「悲しみの果て」での衝撃、その後の宮本さんの思想に対する葛藤など、その時々の様子がよくわかるいいインタビューになりました。これからも彼らと自然体で付き合っていけたらいいですね。さきこさん、ありがとうございました!


エレファントカシマシ入門サイト good morning (http://elebox.moo21.com)